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銅造地蔵菩薩立像

どうぞうじぞうぼさつりゅうぞう

概要

銅造地蔵菩薩立像

どうぞうじぞうぼさつりゅうぞう

金属像 / 江戸 / 関東 / 東京都

空無

東京都

江戸中期/1691

品質:(本体)銅造。頭部は両耳前を通る線で、前後に分けて鋳造し、三道下で体部に挿す。体部は前面、背面、両側面を各上下2材、あるいは各上中下3材に分け、両前膊とそれに懸かる衣は、内外に各左右2材に分けて鋳造したと思われるが、その正確な鋳境は不明。両手、両足先、各別鋳。以上の各部材を、像内側あるいは像外側から鋳掛けて接合したと思われるが、像内を観察することができないためその詳細は不明。
宝珠は鋳銅製、別鋳。錫杖は銅製。柄と頭に分けて鋳造する。
(光背)銅製。頭光部と柄に分けて鋳造。
(台座)石造。1材製。
(基壇)石造。10材製か。                                                                                                                                                  形状:(本体)円頂。髪際部に段をあらわす。白毫相をあらわす。耳朶紐状貫通。覆肩衣は右肩から右腕を覆い、右胸部でたるみをつくり袈裟の縁に挟む。袈裟は左肩から背面を通り、右肩に少しかけて右腋を通り正面をわたって端を左前膊にかけ、左肩から紐で吊る。裙を着ける。両腕を屈臂し、左手は掌を上に向けて前指を曲げて宝珠を執り、右手は掌を内に向けて全指を曲げて錫杖を執る。直立する。
(光背)頭光、円光。柄付き。
(台座)蓮華座。蓮肉、方形。蓮弁、16方3段。框座、方形。
(基壇)方形二重基壇。

(本体) 像高 233.6cm
(光背) 高 283.9cm 張 98.2cm
(台座) 高 39.6cm
(基壇) 高 43.6cm

1軀

東京都文京区千駄木一丁目22番22号

文京区指定
指定年月日:20130301

宗教法人 専念寺

有形文化財(美術工芸品)

本体正面に陰刻された銘文によれば、本像はいわゆる、「始めの六地蔵」あるいは「東都六地蔵」として知られる僧空無作の銅造地蔵菩薩像六軀のうちの第二宝珠地蔵であることが知られる。東都六地蔵とは、『続江戸砂子温故名跡志』(享保20年(1735)成立)によれば、慈済庵空無が勧化して、元禄4年(1691)に江戸市中の6ヶ所、すなわち一番駒込瑞泰寺、二番千駄木専念寺、三番日暮里浄光寺、四番池端心行寺、五番東叡山慈済院大仏の側、六番浅草寺内正智院、に作った6体の「金仏立像八尺」の地蔵菩薩像のことである。
 本像は作風および技法上の特色から、この元禄4年に造立された六地蔵のうちの1体と考えられる。

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キーワード

矧ぐ / 幹部 / 台座 / 光背

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