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伝解脱上人貞慶五輪塔出土蔵骨器

でんげだつしょうにんじょうけいごりんとうしゅつどぞうこつき

概要

伝解脱上人貞慶五輪塔出土蔵骨器

でんげだつしょうにんじょうけいごりんとうしゅつどぞうこつき

土器・土製品類 / 鎌倉 / 近畿 / 奈良県

不明

奈良県

鎌倉前期

渥美焼のなだらかに肩の張る陶器壺である。口縁端部は外側へ突出させ、端部を縁帯状に成型する。口縁部一方に頚部に達する打ち欠きがあるが、埋納当初の打ち欠きか発掘時の欠損か断じがたい。肩部には「井」字状のヘラ書きを刻む。ヘラ書きは縦線二本を上から下へ刻んだのち、横線を左から右へ刻む。焼成は灰色を呈し、肩部以上を淡黄灰色の釉で施釉する。施釉にハケ等は用いられない。胎土は灰褐色で長石と黒色粒子を少量含む。底部は平底で一部磨滅が見られ、一定期間の使用が認められる。

口径10.4cm、器高21.8cm、胴部最大径18.0cm

1点

奈良県生駒郡三郷町勢野東6丁目7番27号

三郷町指定
指定年月日:20161114

宗教法人 持聖院

有形文化財(美術工芸品)

三郷町勢野の惣持寺地区にある持聖院は、前身を惣持寺といい、平安時代末~鎌倉時代初期に南都の戒律復興運動で活躍した解脱房貞慶(げだつぼうじょうけい(1155-1213))により創建もしくは復興された来歴を持つ。今回申請する蔵骨器は、伝解脱上人墓の五輪塔を昭和30年代に現在の「上の山」に移動した際発見され、当時の住職により移動した五輪塔の下に埋められていたものである(当初の設置場所については不明)。平成24年度より文化財調査として公益財団法人元興寺文化財研究所に依頼をし、蔵骨器及び収納されていた火葬人骨、五輪塔等の調査を行った。調査結果として、蔵骨器の年代、火葬人骨の分析結果(成年男性1体分で1147-1218 cal AD(62.8%))及び五輪塔の年代(13世紀前半)から1213年53歳で没した解脱房貞慶の骨壷であることを否定しない結果が出る。

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