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絵葉書「高岡市博労町小学校奉安式」

えはがき たかおかしばくろうまちしょうがっこうほうあんしき

概要

絵葉書「高岡市博労町小学校奉安式」

えはがき たかおかしばくろうまちしょうがっこうほうあんしき

その他 / 大正 / 富山県

富山県高岡市

〔撮影〕大正10年11月10日、〔発行〕大正10年11月~昭和7年(1932)/1921年撮影

紙・印刷(モノクロ)

縦9.1cm×横14.1cm

1葉

富山県高岡市古城1-5

1-05-26

高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

 本資料は、高岡市博労町小学校で大正10年(1921)11月10日に行われた奉安式の様子を撮影した写真を使用した絵葉書である。教育勅語に基づいた当時の教育の様子を知る上で好適な資料である。未使用で保存状態は良好。
 表面には左端に「UNION POSTALE UNIVERSELLE/CARTE POSTALE」とある。そして上部に「郵便はかき」とあり、通信欄の仕切り線が2分の1に位置している。これらは、大正7年(1918)4月以降、昭和7年(1932)の間に発行された型式を備える。
 裏面には、中央の入母屋造りの奉安殿があり、榊などが供えてある。式典会場に梅紋の幕が張られている。壇上に男性、上座に神主、上座後ろに紋付姿の男性、右側に背広の男性、手前に紋付の子供たちがいる。写真下の枠外に「高岡市博勞小學校奉安式/大正十年十一月十日」とある。
 よってこの絵葉書の発行年代は、大正10年11月以降、昭和7年(1932)の間に発行されたことがうかがえる。

【奉安式・奉安殿】
奉安殿は、御真影や教育勅語を保管する建物。御真影が下賜された当初は「校舎ノ上位ト認ムル一室ヲ選ビ」とする明治25年(1892)の県訓令に従い、2階中央の教室や講堂・校長室などに安置された。やがて、火災などを避けるため学校敷地に奉安殿が特設された。富山県では大正4年(1915)に魚津中学校が御大典(大正天皇の即位礼)の記念事業として建設された石造の奉安殿が最初である。昭和15年(1940)の調査では、御真影を保管する273校の内202校が奉安殿を持っていた。様式はギリシャ神殿風のものや和風の神社建築を模したもの、鉄筋コンクリート製のものなど様々だった。終戦後はGHQの指示により全て撤去されたが、高岡市太田小学校の奉安殿が雨晴義経神社の社殿に転用されるなど、ごく一部が残っていたりする。
<参考文献> 富山大百科事典編集事務局『富山大百科事典』下巻,北日本新聞社,1994

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キーワード

POSTALE / 奉安 / 高岡 / 写真

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