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明治の館(室木家住宅)

 室木家は古くからこの一帯の草分け百姓として大きな権威を持ち、百姓代や組頭を勤め、藩政末期には庄屋となり草高四百石余を有した大地主です。広大な山林を有し、さらに廻船業、酒造業も営み、江戸から明治にかけて隆盛を極めた家柄です。
 この建物は柱の数を少なく客筆を広く利用できるようにした堂造りの様式で、明治十二年から十年余りの歳月をかけて造られました。豪壮な合掌組入母屋造りの茅葺屋根、目を見張る柱や梁の太さ、百年余りの歳月を感じさせない美しい塗りなど、用材の立派さと名工の手の跡に和風建築の粋が凝縮されています。
・囲炉裏 アテ材を使用し、入り方式の形式となっている囲炉裏です。薪が焚かれ、その煙と乾いた空気が合掌組みの屋根裏へ昇り、茅葺屋根を保護しています。
・梁と用材 太く大きな梁の四丁組。曲がった大木をがっしり組み合わせた技法に豪邸の風格を感じます。柱、平物、縁板、建具等全て欅材を使って豪華に仕上げられています。戸は欅の一枚板で直径二米、幹回り六米以上の大木を使用しています。
・座敷 上、中、下と三室が並ぶ格式のある座敷です。上座敷は黒柿と黒壇の床の間に付書院、露板の施された正式な造り。下座敷は略式で、床脇に中国風の半円形障子が入っています。
・佛間 式台から入ると、その奥は格天井の佛間。佛壇の間の襖は、ゆるやかな曲線をもたせた凝った造りです
・書斎 代議士、弁護士、事業主と多方面で活躍された室木家当主の書斎。蔵書の中にはドイツ語・英語の原書が多く、法律や経済の専門書とともにその一部を紹介しています。

概要

所在地
七尾市中島町外ナ部13番地
問い合わせ
0767-66-0175
代表電話番号
0767-53-8437
ホームページ
館内案内
9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)及び年末年始(12月29日~1月3日)
交通案内

のと鉄道西岸駅より徒歩10分
能登有料道路横田ICより国道穴水方面へ車で10分
国民宿舎能登小牧台より徒歩15分 車で5分